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VS Code の外観をいい感じに設定する

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Chromebook でも Visual Studio Code (VS Code) が快適に動きます。 そこでコードや文章を書いているときに集中できるよう、自分にあったカスタマイズをしておきたいところです。 というわけで、Chromebook の Linux 開発環境で動く VS Code の外観を簡単にカスタマイズする方法を紹介します。 この記事の最終目標はこんな感じです。 この記事の最終目標 VS Code のインストール VS Code のインストール方法についてはたくさん資料がありますし、公式の説明 ( Learning with VS Code on Chromebooks ) もあるので、ここではさらっといきます。 設定から「Linux 開発環境」を有効にします。 ターミナルから sudo apt-get update && sudo apt-get install -y gnome-keyring を実行します。 VS Code の公式サイト から deb パッケージをダウンロードします。AMD64 版と ARM64 版があり、字面が似ているので間違いやすいので注意。自分の環境に合わせて選んでください。ターミナルから dpkg --print-architecture で調べられます。 ダウンロードした .deb ファイルを、ファイルアプリからダブルクリックして開きます。 インストーラーの指示に従ってインストールしてください。 ダウンロードした .deb ファイルをコマンドラインからインストールするときは、ターミナルから sudo dpkg -i code_1.64.2-1644445741_amd64.deb のようにします。 一度インストールすると apt リポジトリもインストールされますので、 sudo apt update && sudo apt upgrade -y とすると最新版に更新されます。 VS Code やそれ以外の Linux アプリも日本語で利用したい場合は、Linux 開発環境のシステムのロケールを日本語にしておくと便利です。 ターミナルから次のコマンドを実行しておきます。 # 日本語ロケールの設定を追加し、有効

Chromebook の Linux 開発環境におけるフォント設定

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最近の Linux デスクトップのフォントはオープンソースのフォントエンジン FreeType のおかげでとてもきれいに表示されますし、フォントの設定も Fontconfig が面倒を見てくれるのでだいぶわかりやすくなりました。 Chromebook の Linux 開発環境もこの恩恵を受けて便利になっているのですが、普段は雰囲気で使っているところもあり、なかなか意図したとおりに設定できないこともあります。 それもどうかということで少し調べてみたので、メモを残しておきます。 なお、以下の内容はこれを書いている時点の Debian GNU/Linux 11 bullseye で確認しています。 ほぼ同じ見た目の「Chrome OS の Chrome」と「Linux 開発環境の Chrome」 Chromebook の Linux 開発環境におけるデフォルトフォント Chromebook の Linux 開発環境はほとんど Debian GNU/Linux そのままなのですが、少しだけカスタマイズが入っています。 GUI 関連ですと、専用の CrosAdapta テーマと、 Roboto フォントが、初めから設定されている状態になっています。 # GTK2 のデフォルト設定 $ cat /etc/gtk-2.0/gtkrc gtk-icon-theme-name = "CrosAdapta" gtk-theme-name = "CrosAdapta" gtk-font-name = "Roboto 11" # GTK3 のデフォルト設定 $ cat /etc/gtk-3.0/settings.ini [Settings] gtk-icon-theme-name = CrosAdapta gtk-theme-name = CrosAdapta gtk-font-name Roboto 11 /mnt/chrome/fonts には Chrome OS 側で用意されているフォントが共有されており、Fontconfig で読み込まれるように設定されています。 このディレクトリには Roboto の他に Noto なども含まれていて、日本語を表示する場合に利用されま

Chromebook で最新版の QGIS を使う

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Chromebook の Linux 開発環境には QGIS をインストールして使うことができます。 佐渡の金山付近 2022 年 2 月現在、デフォルトでは Debian GNU/Linux 11 bullseye が動作し、標準パッケージから QGIS をインストールすると 3.10.14 が入ります。 QGIS の最新版は 3.22.3、LTR 版でも 3.16.16 なので、標準パッケージから入るバージョンはだいぶ古いという印象です。 Debian bullseye の QIGS は 3.10.14 新しい QGIS は便利な機能が増えているので、特に理由がないのであれば新しいものが使いたいところです。 Chromebook で QGIS の最新版を使う方法はいくつか考えられますが、この記事では Debian bullseye に QGIS 3.22 をインストールする方法を説明します。 おそらくこの方法がもっとも手軽でしょう。 新しい QGIS をインストールする この方法は QGIS 公式のパッケージ リポジトリを追加してインストールします。 基本的なやり方は公式の説明( QGISのインストーラー - Linux )どおりです。 # すでにインストールされているパッケージを新しくしておきます。 $ sudo apt update && sudo apt upgrade -y # パッケージ リポジトリを追加するためのツールをインストールします。 $ sudo apt install -y gnupg software-properties-common # パッケージ リポジトリの公開鍵をインポートします。 $ wget -qO - https://qgis.org/downloads/qgis-2021.gpg.key | \ sudo gpg --no-default-keyring \ --keyring gnupg-ring:/etc/apt/trusted.gpg.d/qgis-archive.gpg \ --import # 公開鍵をすべてのユーザが読み取れるようにしておきます。 $ sudo chmod a+r /etc/apt/trusted.gp

Chrome OS Flex で Linux 開発環境を利用できるのか

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先日、Google から Chrome OS Flex が発表され、これまで Neverware から提供されていた CloudReady が名前を変えて正式に Google Chrome の仲間になることが 発表されました 。現在は開発版の Dev チャネルのみで公開されていて、早ければ 3 月末予定の Chrome OS 100 に、あるいはその先のいくつかのバージョンのうちに安定版がリリースされるでしょう。 CloudReady はとても便利で、一時期はメインマシンとして利用していたこともありました。しかし Chrome OS よりもバージョンの更新が遅れるためセキュリティの不安があったり、Chromebook と比べると、アシスタント、ファミリーリンク、ニアバイシェア、Smart Lock、インスタントテザリングなどの機能が使えないといった違いがありました。 Chrome OS Flex ではこれらの機能を利用できるようになるようですし、CloudReady と変わらず無料で配布されているうえ、Chrome Enterprise Upgrade や Chrome Education Upgrade の対象にもできるようです。 今のところ Google Play 対応は予定されていないという点は注意が必要ですが、古い端末やタッチパネルがない端末で Android アプリが快適に動かせるかというと難しいでしょうし、Web やクラウドの機能を使うのであれば端末の性能が低くてもできることはたくさんあるので、ハードウェアの出費は抑えつつ、便利な有料ネットサービスを利用するというのもよさそうです。 そういったことを考えて、企業や学校だけではなく、個人でも利用したいという人は多いかもしれません。 条件が揃えば Linux 開発環境は有効にできそう 開発者視点で見ると、Chrome OS Flex でも Linux 開発環境が使えるかということが気になります。 この点について Chrome OS Flex のヘルプに「 モデルによる。認定モデルリストで確認できる 」といった記述がありますが、 リスト を見てもそのような説明はないので、実際のところどのモデルで利用できるのかはっきりしません。 少し話がそれますが、 認定モデル(Certif

zsh と tmux の簡単 Linux CUI 環境構築

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Chromebook の Linux 環境で最近使っている zsh + tmux について整理してみました。 できるだけ簡単に、汎用性が高い環境を構築する 普段の作業では GUI アプリも便利ですが、プログラミングをしているときは CUI を使っている時間もかなりあります。 そうなると CUI の環境構築もしっかりやりたくなって、設定を作り込んだ時期もありました。 しかし、クラウドが普及してきたことで環境を行ったり来たりする場面が多くなり、環境構築のための初期設定が面倒になってきました。 環境ごとに少しずつカスタマイズしようものなら、そのメンテナンスでさらに手間が増えてしまいます。 最近は Chromebook を使うようになったことでローカルの Linux 環境も作り直しが簡単にできるようになり、さらに初期設定が面倒に感じられます。 Linux ディストリビューションや CPU アーキテクチャが変わったりするとインストールできるツールのバージョンが変わったりするので、そのまま設定ファイルを移動しただけでは動かなかったりします。 とはいえ毎日環境構築するというわけでもないので、構成管理ツールを使うほどではありません。 というわけで、「なるべく簡単にセットアップできる」「汎用性が高い」という方向で試行錯誤した結果、今はこんな感じになっています。 zsh と tmux をインストールする prezto をインストールする .tmux.conf を設定する 以下は、この環境を構築する手順の詳細です。 zsh と tmux をインストールする まずは zsh と tmux をパッケージからインストールします。Chromebook の Linux 開発環境は Debian/GNU Linux(動作確認時は bullseye 11.2)です。 # とりあえずパッケージを最新にします。 $ sudo apt update && sudo apt upgrade -y # zsh tmux をインストールします。 $ sudo apt install -y zsh tmux prezto をインストールする 次に prezto をインストールします。zsh にはたくさんの

フォルダを Linux 開発環境と共有できるサービス

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Chromebook で Linux 開発環境とフォルダを共有できるサービスを調べてみました。 Chromebook では Linux 開発環境とフォルダを共有することができます。 共有するには、標準「ファイル」アプリから、フォルダを右クリックして「Linux と共有」を選びます。 ファイルを共有すると、Linux 内からは /mnt/chromeos の下に見えるようになります。 ただし、中には「Linux と共有」のメニューが現れないサービスがあります。 標準「ファイル」アプリからファイルやフォルダが見えるけれど、Linux とはフォルダを共有できないサービスがある、ということです。 どのサービスが共有できて、どのサービスができないのか、はっきりしなかったので実際に試してみました。 共有できるサービス: 内蔵ストレージ(「ダウンロード」など) … /mnt/chromeos/MyFiles Play ファイル(読み取り専用) … /mnt/chromeos/PlayFiles USB 接続ストレージ … /mnt/chromeos/removable Google ドライブ … /mnt/chromeos/GoogleDrive SMB ファイル共有 … /mnt/chromeos/SMB Zip アーカイブ(読み取り専用) … /mnt/chromeos/archvies (2022/2/19 追記) 共有できないサービス: Dropbox Filesystem for Windows (2022/2/19 追記) OneDrive (2022/5/28 追記) 共有できないサービスは他にもあるかと思ったのですが、意外とありませんでした。以前は他にもいくつかあったような気がしますが。 Dropbox については、Play ストアの Dropbox アプリ をインストールするとファイルアプリから参照できるようになります。 しかし「Linux と共有」のメニューが現れないため、共有できませんでした。それでも Linux 用アプリ を Linux 開発環境にインストールすることで、Linux 内で同期することはできます。 こ

Go 1.18beta2 をインストール

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Go 1.18beta2 がリリースされたのでインストールしました。以前は gvm を使っていたのですが、最近は他の言語もまとめて管理できる asdf を使っています。 $ asdf list all golang 1.18 1.18beta1 1.18beta2 $ asdf install golang 1.18beta2 Platform 'linux' supported! % Total % Received % Xferd Average Speed Time Time Time Current Dload Upload Total Spent Left Speed 100 134M 100 134M 0 0 5500k 0 0:00:25 0:00:25 --:--:-- 5576k % Total % Received % Xferd Average Speed Time Time Time Current Dload Upload Total Spent Left Speed 100 64 100 64 0 0 226 0 --:--:-- --:--:-- --:--:-- 226 verifying checksum /home/ubuntu/.asdf/downloads/golang/1.18beta2/archive.tar.gz: OK checksum verified $ asdf global golang 1.18beta2 $ asdf reshim $ go version go version go1.18beta2 linux/amd64 スクリーンショットは crosh です。crosh の動作もここいくつかのバージョンで安定してきました。以前はバグが多くて最低限しか使っていませんでしたが、ここ数ヶ月で安定して利用できるようになっていて、最近は簡単な作業なら crosh から